【RUN&TRIP】石川啄木の足跡を巡る旅
21歳の年に132日間を函館で過ごした石川啄木の足跡を辿り、啄木が愛した大森浜に沿って延びる漁火通を駆け抜け湯の川温泉の足湯目指す約12kmのランニングコース。最後に湯の川温泉の日帰り温泉を楽しむのがオススメの上級者向けウェルネスな旅の提案です。
このコースのポイント♪
・石川啄木の足跡を巡りながら走る
・約12キロのランニング観光
・夕日や漁火を横目に走る漁火通のRUN
・ゴールは湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」
・さらに日帰り温泉でリフレッシュ
このコースはランニングコースとしてご紹介していますが、ランニングコースとして整備されているものではなく、一般道路を進むコースです。観光客が多い観光地も含まれていますので「走ること」を第一とは考えず、時には歩いたり立ち止まったりと、観光を楽しみながら進んでください。
はじめに函館市文学館で石川啄木を深く知る
【所要時間:30分】
電停「末広町」から函館駅方面を向き電車道路左手(海側)の道を進むこと約1分で函館市文学館に到着します。旧第一銀行函館支店として1921(大正10)年に建てられた重厚感ある建築物です。文学館には、亀井勝一郎、辻仁成など、函館ゆかりの作家の貴重な資料が展示されていますが、特に石川啄木に関する資料は全国から注目されるほど充実しており、このコースのスタート地点として、まずは石川啄木の知識を得るのにぴったりな場所です。
ウォーミングアップに八幡坂・教会群を観光
【所要時間:30分】
文学館を出て、さらに少し函館駅よりに進んだ1本目の坂が、函館山へ続く坂の中でも最も有名な、数々のCMや映画のシーンに登場する「八幡坂」です。そしてこの八幡坂を登りきったところにあるのが、あの演歌界のレジェンド・北島三郎が通った函館西高校。ここから眺める海まで一直線に続く坂道と摩周丸(時には停泊中の豪華客船の姿も。)の構図は函館を象徴する風景のひとつとなっています。
八幡坂の突き当りを左に曲がり函館西高校を右手に見ながら進むと、異なる宗派の教会と日本の寺院が向かい合って並ぶ異世界感満点の十字路が現れます。ここが「教会群」と呼ばれるエリアで、函館観光のメインスポットのひとつなので、それぞれの教会をじっくりと見学することをお勧めします。
- 函館ハリストス正教会
- カトリック元町教会
- 函館聖ヨハネ教会
- 真宗大谷派函館別院
- 元町配水場
- 函館公園
- 立待岬
- 啄木小公園
- 湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」
- 函館湯の川温泉旅館協同組合HP(※日帰り温泉営業の情報をお探しください。)
Tips
いきなり急な登坂となる八幡坂と観光客が多く歩く教会群までのエリアは、コースはじめのウォーミングアップと位置づけて、歩きながら、立ち止まりながら、じっくり観光しながら進むことをお勧めします。
ここを過ぎてからをRUNのスタートとしましょう。
啄木の足跡を辿り、立待岬へ
【所要時間:30分】
教会群をさらに進むと二十間坂にぶつかるので、これを右に曲がり突き当りまで坂を登ります。この突き当りが春の桜や場内の展望台からの風景が素晴らしい元町配水場。ここを左に曲がり、ロープウェイ山麓駅を過ぎ、護国神社にぶつかる護国神社坂を下ると、坂の中腹右手に石川啄木歌碑が現れます。
この歌碑を右に曲がりさらに進み、函館公園とのほぼ中間地点にあるのが石川啄木居住地跡です。現在、当時の面影は皆無ですが、石川啄木の暮らしていた場所に立てば、その存在をより身近に感じることが出来るはずです。
ここからさらに進み函館公園(園内にも歌碑があります。)の端まで走った突き当りで左折し、電車通りを右折、谷地頭の電停を越えてさらに走り、立待岬を示す標識を左折すると、あとは迷うことなき一本道です。
岬に近づくにつれ、道は狭く勾配は急になりますので、自動車、歩行者、足もとに注意をしながら進みましょう。岬までのラストスパートあたりで石川啄木一族の墓を過ぎ、もうひと頑張りで立待岬に到着となります。岬の風景と爽やかな風を感じながらゆっくりと休憩してください。
Tips
まだまだコースの半分も進んでいません。この辺りで体力の限界等で離脱する場合、来た道を引き換えし路面電車の「谷地頭」電停を目指しましょう。戻るのにもそこそこの距離がありますので、タクシーを呼ぶことを選択肢に入れても良いかもしれません。
海岸を進み啄木の名を冠する公園を目指す
【所要時間:60分】
立待岬からの折り返しは、同じルートを戻るのも面白くないので、今回は、自動車が進む山中を函館八幡宮方面に抜けるコースを選択しましょう。函館山登山口などを横目にアップダウンの激しい山道(?)を抜けます。後続の自動車とのトラブルを避けるためにカーブを抜けたあたりは十分注意を払いながら走りましょう。
函館八幡宮の入口までたどり着いたら、その道を右折、電車道路を渡り、一気に海岸まで抜けましょう。ここからは本格的なジョギングとなりますが、まずは、7キロ程続く大森浜沿いの漁火通のほぼ中央部にある啄木小公園を目指して進みましょう。
啄木が愛した大森浜を横目に湯の川を目指す
【所要時間:60分】
夏の夜には石川啄木が愛した大森浜の先の海上にイカ釣り漁船の漁火をいくつも見ることができる漁火通を走り抜け湯の川温泉街に入り、ホテル平成館海羊亭の手前の道を左折すると、いよいよ最後の直線となります。
電車通りにぶつかる手前右手にある湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」がこのコースのゴール地点です。おつかれさまでした。まずは足湯につかり疲れを癒してください。
さて、このまま路面電車の電停「湯の川温泉」から函館駅前や五稜郭に戻ることもできますが、ここは湯の川温泉です。せっかくですので、函館市が世界に誇る温泉に浸かり、さらにリフレッシュすることをお勧めします。多くの宿泊施設で日帰り温泉の営業を行っていますので、足湯に浸かりながら、どの温泉に入るかをじっくり検討してみましょう。